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たたら製鉄の技法で、錆びた農機具でナイフを作った。地球屋フォアテイルズ

JUGEMテーマ:ログハウス

 

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散歩をして帰る途中で、田んぼの脇の水路(側溝)の中に錆びた鉄らしき「モノ」があった。赤く錆びて長い年月を感じる。ここまで錆びるのには何年かかるものなのだろうか???

 

おそらく、トラクター(土を耕す機械)の部品で土を耕す刃の1つ。鎌のような形だが、厚みがあって少しねじれている。農地をこれて耕したものだろう。かなりの年月ここに捨てられてあったらしく見事なくらいの「赤錆の塊」だった。

 

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錆びを落としてみたら、鉄として再生できるのかなコレ???

・・・と、思ってしまった。<まだ死んでない!と、コイツが言っている。ような気がするw>

 

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ん〜。お前はもう死んでいる・・・な、金属だな。お前。

大丈夫なんか?折れない???(笑)ほんとに?

 

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グラインダーで削り、さび落とししてみた。もともとかなり頑丈で肉厚な部品だったのだろう。もしかすると、何とかなるかも?と。思ってしまった。だが、問題はこの曲がり。ナイフとしては使い道がないし、鎌は、作ってもいらないし(笑)鉄であるなら、高温で柔らかくして叩いて・・・鍛冶屋のあの、キンコン、カンコン!をやればいいのかも。<やったことはないw>

 

日本古来の製鉄法、たたら製鉄。炭に「ふいご」で空気を送って、2,000℃近くまで温度を上げる。刀鍛冶で見るアレだ。あの技法で加熱して真っ赤になった鉄を打つ。「鉄は熱いうちに打て!」だ。

 

ネット検索すると、「ふいご」の作り方を見つけた。だが、まてよ?と思う。その時代は、送風機がないので「ふいご」というものを作って風を送り続けて温度を上げたわけだ。その時代だから。。。ね。

 

では?「この時代」でならもっと効率よくコンパクトに鍛冶屋もできるのでは???と、しばし考える。。。

 

送風。空気を酸素を送る。風を送る・・・あ、「ブロワ!」でいいんじゃないの?(結論)危なく「ふいご」制作からやるところだった(笑)炉の方は、どうしよう?・・・炭、耐火、炉になりそうな安くて手に入り易いもの。または、家にあるものでなにか使えるモノ。

 

七輪!あれなら、炭専用だし、空気窓もあるので、そこに送風機で風を送れば良いのでは?という結論に達したのである。

 

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実証実験。使ったのは1箱で3キロ300円くらいの安い黒炭。温度が上がればいいので、遠赤外線なんていう備長炭なんてのは必要ない。安い炭ならなんでもいいと思う。

 

炭を入れてバーナーで点火し、送風機で下(の通風孔)から風をゴ〜!っと吹き込む。炎が躍り七輪にトンデモナイくらいの(爆)火柱が立ち上がる。業火の中に素材を入れ、オレンジ色になったら取り出し、「アンビル」の上で2キロのハンマーで叩く!

 

何回か繰り返すと曲がりもそれっぽい(ナイフの)感じまで伸びた。最後にオレンジ色になるまで熱して、井戸水を汲んだバケツに入れた水で急冷=焼き入れして完成。グラインダーで研磨して、形を整えてから、砥石で研磨して刃をつける。

 

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なんだか、それっぽいモノになった気がする。生き返ったなぁ。お前w・・・この時点でこの反りを生かしてイノシシの皮を剥ぐナイフにしようと思っていた。今後使い道がある道具は作っておいた方がいい。研ぐことは研いだが、1回砥ぎ師のおじさん(農協にいる)にちゃんと研いでもらおう。。。と思っている。

 

 

 

柄がないと、使えないのでナイフの柄も作る。使うのは樫の木などの堅い木がいいのだが、堅い木は。。。ケヤキがあった。このケヤキを使ってこのナイフの柄を作る。あのチェンソーで切り倒した自前の「ケヤキの木」だ。

 

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「刃止め」と言われる部分を銅管を切ること流用してみた。真鍮管でやってもいいのだが、工具箱の中にL字の銅管があったのでそれを切った。なんか、ちょうどいい。

 

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全体の大きさを決めて柄の形も下書きして木にマジックで書く。これを基準になんとなくこの形にしていく。

 

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持ち手部分は、持った感じが大事なのでなんども握り、感触を確認しながら作る。小指の位置が、とか、グリップ幅はもう少し細目にとか、自分に自分でオーダーして削る。木工用のバンドソーでガリガリ研磨して整える。切り込みを6mm(刃の厚み)で入れて留める部分に穴をドリルで開ける。

 

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位置合わせ、銅管をナイフにハメてナイフを柄にハメて・・・穴位置を合わせてから、ケヤキの枝で作った目貫(めぬき)※で留める。打ち込んだら、余分な部分は切り落として削る。ここからさらに柄の方を削り微調整する。形を整えたら柄に油性ニスを塗り乾かして完成。

 

※目貫とは、目釘(柄の中に刀の茎がはいったとき止める木釘)ともいわれた。真鍮の丸棒や、シカの角などで作ってもいいと思う。また機会があれば取り換えてもいいかも知れない。ナイフ作りを趣味でやるのも楽しそうだ。

 

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オリジナル・ナイフが完成したので、タンニンなめしのハイグレードな牛革でケースも制作。切って縫うだけなので1時間もかからない。菱目錐で穴を開けて二本の針で両側から縫っていく。昔、ハーレーダビッドソンでのツーリング用のカバンやツールケース作りに使った牛革の端切れが部屋に転がっていたので使ってみた。

 

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なんだか、それっぽい。。。猟師が使う感じのナイフになった。

 

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ビフォーアフター。どうでしょうか?

 

想像力と技術、知識、工具に適当な材料があれば、こんなことも出来る。ということです。それにしても、「たたら製鉄」を考えた昔の人の豊かな発想と知恵、技術には驚くばかりです。昔の人は全部作ったんですものね。

 

昔の人って、凄いな・・・と思うわけです。

 

 

フォアテイルズフォックス

 

七輪と黒炭で3,000円くらいで作ることができた。材料費は、廃物のリサイクルつまり、すべてタダ。無料だ。

 

砥ぎに出しても500円ほど。

 

ふと、思い出したが小学生の頃の話。近所の知人(上級生)のお父さんが、私の目の前で五寸釘を石で叩いて変形させて小さなナイフを作ってみせてくれたことがあった。当時、瓶のフタを叩いて平らにして丸い板いすることが流行っていた気がする。だが、五寸釘が石で叩くだけで(力はいるが)そんな事ができる。。。という事実にある意味「感動(感心)」した覚えがある。五寸釘からナイフを作れるなんて。小学生の想像力をはるかに超えていた。あれから、枠にハメないで考える・・・というAがあるならBもあるのでは?という捻くれた性格の小学生になっていったのかもしれない(笑)

 

あれから、40年・・・。<きみまろ風に>

 

あの時の小学生は、五寸釘を超えた。(爆)

 

 

余談ですが、、、化学的な知識として・・・。(高校が化学工学科卒なのでw)

 

鉄を腐敗させていくサビが「赤錆」で、鉄を錆から守るサビが「黒錆」といいます。


赤錆は鉄が水や酸素に触れることにより発生するサビ。赤みがかかっており、鉄を腐食させボロボロにしてしまいます。一般的に見るのがこの「赤錆」で、鉄を劣化させていきます。赤錆は「酸化第二鉄(化学式は Fe(OH)3)」

 

黒錆は、人工的に鉄の表面に酸化膜を作ることにより、腐食した赤錆を防ぐことができます。防錆です。赤錆は、水や空気などに触れることで、自然に酸化されて赤錆となっていくのに対し、黒錆は、「高温に熱する」か、メッキにすることで酸化膜を作り、黒錆を発生させます。黒錆は、「四酸化三鉄(化学式は Fe3O4)」

 

錆びた部品、たたら製鉄しようとした理由の1つ。高温で処理することで、赤錆をなくすことができるから。なのです。

錆びを止めたかったらバーナーで高温に焼いて黒くしてしまえば、、、OKなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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